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秋学期のはじまり [雑感]

秋学期は,横浜での講義(国際政治学2(前期の続き),日本外交論)に加え,上智大学での新しい講義(半期)を開始することになりました。今後毎年開講することになる,アジア太平洋の国際政治とアメリカ,という英語での講義です。冷戦期に形成された国際環境の解説を半分,現代を半分という構成です。

上智大学外国語学部英語学科で開講したので,学生の英語力は相当なものがあるはずで,容赦なく,アメリカの大学と同様のスピードで進めています。
実際,HPをみると,卒業時までに掲げられた目標は以下のようなものです[exclamation×2]

公益財団法人日本英語検定協会「実用英語技能検定(英検)」1級 TOEFL(IBT) 100 TOEIC 900 IELTS 7.5


素晴らしい,これぞ「グローバル人材」。と,ちゃかしたくもなりますが,これくらいの英語力があって,そのうえで,様々な内容の講義やゼミを英語でこなせれば,グローバル人材かどうかはさておき,立派なものだと思います。語学学校で終わってはいけないので。

実際授業をしてみると,英語力はICUやITAM(夏に教えたメキシコのトップスクール)とも遜色ないと感じますが,まだ少し,英語を話すことに自信がないような気がします。

ちなみに,最初の登録者(40名強)から最初の数回で半数近くが脱落し,今は25名がほぼ毎回出席している実員です。

教科書はアリス・ミラーらのBecoming Asia(スタンフォード大学出版会)と,アーロン・フリードバーグのContest for Supremacy(邦訳:支配への競争)です。

今学期はほかにも,早稲田神大のエクステンションも引き受けていて,広く市民の皆さんに講義する機会ももらっています。とても活発で,そして多くの経験を積まれている方ばかりで,コメントや質問が勉強になります。本の校正が夏までに終わっているはずだったので,秋は暇だろーと思って引き受けてしまったのにちょっと後悔しましたが,わかりやすく研究成果を多くの人に伝えるという学者の社会貢献をしていく,訓練にもなっています。

ザルツブルグ・アメリカ研究セミナー [遠征日記]

9月最終週は,6年ぶりにザルツブルグ・セミナーを訪れました。

思い起こすと前回は助教のときに,東アジアとアメリカから20名弱を集めて1週間,合宿のように開催されたフリーマン財団主催のシンポジウムでした。

久しぶりに訪れたザルツブルグの宮殿(会場)は変わらず美しく,僕たちが泊まる,隣の寄宿舎のような建物は内装がリニューアルされ,空き部屋を観光客に貸し出すようになっていました。(財団として財政基盤を強化するための選択としてのホテル事業なのだと思います。)

アメリカ研究セミナーということで,企画委員会や参加者の多くが地域研究者のため,色々と国際関係の学者としてはその主張の根拠に?を感じることも多かったのですが,それも含めて異なった見方だと理解するようになりました。ただ,一部の参加者のあくが強すぎて,せっかくアフリカやインド,ポーランドなどから素晴らしい人を呼んでいたのに生かし切れていなかったし,東南アジアや韓国,豪州,カナダから参加者がいなかったことも解せませんでした。(西)ヨーロッパと中東にいる,アメリカで教育を受けたひとたちのための会議になってしまっているような,,,。

私のセッションは北京大学のワン先生,Christ大学(インド)のポール先生とアジアとアメリカをテーマにしたものでした。私は,日本におけるアメリカ認識について,バランス良く発表したつもりです。なぜ日本では「反米主義」が相対的に弱いのか,基地問題とは何か,平和安保法制への反対論はなぜおきたのか,日米中関係,さらにインドなどの要因はどのように動くのか,など。

戦後の日本にとって,アメリカが「与えてくれる存在」でありつつ,「疎まれる存在」であることをわかりやすく話した,はずです。まだ勉強中の話で,アメリカ政治に関する講義などを通じて考え続けている内容で,いつか活字にしたいと思っています。

変わらず美しいザルツブルグで,落ち着いてものを考えられたのは良いことでした。

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